メリット | デメリット |
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親会社との交流やつながりが強くなる | 株主である親会社の意向に従う必要がある |
親会社のコーポレートロゴやブランドロゴ等を使える | 事業内容や事業展開に制約がある |
親会社が大きな企業である場合、子会社の信頼度が上がる | 生え抜きの人間が経営にタッチできにくくなる |
親会社以外の人や企業から経営の口出しをされない | 株式市場に上場することはできない |
親会社の意向次第だが、目先の利益を追わずに済む | 上場していた場合は上場廃止となる |
親会社から経営者や幹部候補などの人材を送り込める | 経理や税務などの手続きが増える |
完全子会社を持っていることで親会社の信頼度も上がる | 子会社の不祥事が親会社のブランドイメージを傷つける |
親会社も子会社も税制上で有利になることがある | 親会社の一事業部のように扱われることがある |
関連ページ | |
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会社設立 | 子会社化 |
法人化 | 分社化 |
株式会社 | 有限会社 |
合同会社 | 個人事業主 |
NPO法人 | 医療法人 |
賛成意見 | 反対意見 |
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親会社のグループとして一体的な経営、安定的な経営がなされるという点が、100%子会社のよい点であると思います。親会社の信用が高い場合は、子会社の経営も信頼ができるのではないかという期待感もあります。 また、少数株主が全く存在しない点から外部の株保有の売買状況や、親会社以外の株主の判断、意向を気にする必要もありません。 会社というものは、経営がうまくいくときもありますし、うまくいかないときもあります。大きな経営の転換や成長を目指すためには中長期の長い目で見なくてはいけない場合もあるでしょう。 しかし少数株主が目先の利益で経営に口を出していく場合があることも事実です。そのような心配のない点が100%子会社のよい点だと思います。 |
100%完全子会社は、親会社の意向を反映する傀儡となりがちです。 グループ会社として一体的な経営ができるという点は素晴らしいと思いますが、その表裏一体の危険性として自律的、独自の経営が子会社から失われてしまうという点がデメリットではないかと思います。 別会社として、本来ある程度自由な経営を子会社は行うフットワークの軽さが本来あるべきです。 しかし、100%完全子会社となることで、トップの経営陣も親会社や親会社の関連先からの人事が反映され、生え抜きの人間が経営に携われないという慣例ができている場合もあります。 |
完全子会社化する場合は、子会社化する会社の株式を100%買収することを意味します。 そうなるとこれまで存在した子会社の株主はなくなるわけで、株主の意見を聞く必要がなくなります。ですから親会社の意向どおりに子会社を運営できるようになります。 また100%買収した場合は、上場廃止することが一般的です。こうすることで、会社を運営するためのシステムを簡略化し、会社の本業に人とお金を集中投資できるメリットがあります。 |
完全子会社化された会社は、株式上場が廃止され会社の存在が希薄になります。歴史ある会社であればなおさらのことです。 また社長以下役員も親会社から派遣され、総入れ替えになる場合も少なくありません。そうなると社員の士気が低下したり、退職転職者が増えたりして、会社の雰囲気が悪くなる可能性が出てきます。 また子会社化された会社の下請け会社なども取引が継続されない場合もあり、これまでの潤滑な会社運営が継続できなくなります。 |
完全子会社の良い点としては、親会社からみたときには、親会社の経営ポリシーを子会社に遵守させるなど子会社をコントロールすることが容易であるという点が挙げられます。 親会社から取締役を派遣して経営の重要事項は全て親会社が決めることができます。 これにより、グループ全体の一体経営が簡単にできます。 また、子会社から見たときも、親会社の一事業部であればその事業部だけでの取引(意思決定)ができないのに対し一つの別法人として存在すれば、その会社として取引ができるという点がメリットとしてあげられると思います。 |
完全子会社は、会社のなかの一つの事業部、または支店、という位置づけと異なり、一つの独立した別個の法人であるため、会社法上、会社としての必要な各種事項(登記など)に対応する必要があります。 人事、法務、経理などのスタッフ部門を子会社独自で取り揃えなければならないなど間接コストが上がる点が良くない点だと思います。 また、子会社になることで、親会社とは違う取引条件(親会社が有名であれば銀行や取引先との間で有利な条件で交渉できます。)を飲まざるを得ない、ということにもなります。 |
参考サイト | |
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Wikipedia | コトバンク |