メリット | デメリット |
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会社の肥大化や大企業病に陥ることを防げる | 会社が増えることによる管理コストの増加 |
事業の成果や責任を明確にすることができる | 企業間の意思統一が難しくなる |
事業に対しての権限が大きくなる | 人件費や士業の顧問手数料が増加することがある |
事業継承の手段として活用できる | 地代家賃や光熱費が増加することがある |
財務面や税務面で有益となることがある | 好調な企業は特に勝手な行動を起こす可能性がある |
万が一の際には切り離せるため、倒産リスクを分散できる | 全社会議などの会合の調整が難しくなる |
グループ企業(関連会社)の数を増やすことができる | 社名が全く異なると関連会社だと思われない可能性がある |
事業内容や目的がより分かりやすくなる | 分社化して必ずしも業績が良くなるとは限らない |
賛成意見 | 反対意見 |
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私が分社化に対してもつ良いイメージは、色々な事業ができていいのではないかということです。今までやっていない新たな事業などを設けたりしやすいと思います。 社内でたくさんの部署があるよりも専門的な事業を分社化することで、それに対して得意な社員も集まりやすいのではないでしょうか。 ひとつひとつの会社が小さくなることにより少人数となり、社員一人一人の意欲や仕事の効率も向上すると思います。また分社化しておくことで倒産のリスクも軽減すると思います。 |
私が分社化に対してもつ良くないイメージは、消費者になかなか受け入れられにくいところだと思います。分社化により新しい名前の会社ができます。 そこでの実績と知名度が上がらなければ、やはり消費者としてはブランドに対しての信用がないため不安要素が発生するのではないかと思います。消費者に浸透させるために、業種や内容によると思いますが、広告料が発生してきます。 また、親会社との間接的な仕事が必要になってくるので人権費が増えます。分社化も安定するまではコストがかかるのではないでしょうか。 |
分社化を行なう一番大きな目的のひとつは、本社と給与体系を変えられることです。例えば定年近い社員や定年後の社員に働いてもらう会社を分社化することで、給与体系を本社よりも低く設定し、人件費を低く抑えることが出来ます。 反対に会社の将来を担うような部門を分社化し優秀な人材を集め、特別な給与体系をしいて社員のモチベーションを期待する方法もあります。 また総合商社のように業務が多岐にわたる場合本社機能の規模を一定に保つためにも分社化は必要です。 |
分社化のデメリットは、給与体系の低い会社に移された本社の社員が、島流しにあったような感情を抱き、モチベーションが低下することです。 本社の役員になった優秀な人材も社長になる以外の人は、分社の社長などになって、本社から離れるのが通例です。 分社化のもう一つの難しさは、本社との決算を一緒にするか別扱いにするかの選択です。また最近は分社化した子会社を統治能力をあげる目的で本社に戻すところも増えています。分社化すると統治しにくいところがあるのでしょう。 |
私は、分社化をすることは社員を育てる上でメリットが大きいので良いと思います。分社化をすると、事業別の採算性がはっきりしますし、それぞれに「社長」がいるわけですから、組織全体の代表の後継者を育てる土壌が出来上がります。 また、リスクの分散も図れるので長期的な経営といった目線から考えても事業の継続性だけでなく社員を守る一つの方法としても良い考えだと思います。 現代の企業としては、分かりやすい経営というのも求められているので、非常に理にかなっているかなと思います。 |
分社化は、グループ内対立を生みやすいという点で、私は反対です。通常、業績の良い事業単位、部署ほど独立を望みます。分社化すれば、良い会社、悪い会社といったグループ会社内でのランクが生まれます。 そして昇給などにも当然差が出た結果、お互いをやっかみ合うような雰囲気が生まれてしまうことがあります。本来一緒に働いてきた者同士がそのような気持ちになるのは、なんとも悲しいことです。 また、統一された経営者の思想とかビジョンといったものが崩壊し、各企業単位で自己利益を追求し、足並みが揃わなくなるリスクがあるのも怖いところです。 |
参考サイト | |
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Wikipedia | 野村総合研究所 |