メリット デメリット
詰め込み式ではない教育ができる 「ゆとり世代」というレッテル貼り
授業数が減ることで先生の負担も減少する 学力低下が見られるようになった
部活動に打ち込める時間が増える ゲームやネットなどで遊ぶ時間が増える
家族や友達と過ごす時間が増える 競争心があまり養われなくなった
物事を自分で考える力を養える 社会に出てから挫折する人が増えた
自発的な学習を促す 収入格差がより教育格差に反映されるようになった
個性を伸ばすことができる これまで最低限とされていた教養も持たない子どもが増えた
学校の勉強だけでは学べないことを学べる 現在は「脱ゆとり教育」が始まっている

賛成意見 反対意見
ゆとり教育世代は、何かと合理的な人が多いと感じています。これがゆとり教育の良い点だと思います。かく言う私もゆとり世代です。社会人いなってから気づいたことですが、上司や先輩の中では合理的に仕事しない(わざと残業する)宴会への出席を強制するなど、非常に不合理な人が多いです。それが伝統だからと言っても、伝統がすべてではないと思います。教育内容が大きく変化したゆとり教育の世代は、物事の変化を受け入れやすい傾向にあると思います。 ゆとり教育は子供たちに対して、ゆとりを持たせようとして始まったものです。ですがゆとりを持たせるために、子供たちに教えるべき事柄を減らしてしまった為、問題が生じるようになってしまったのです。今まで普通に学校を卒業して居ればわかるような事でも、ゆとり教育を受けた子供たちは、分からない事が増えてしまいました。なので、ゆとり教育を受けた子供たちを採用した企業では、これまで教える必要がなかったことまで、教える必要が出て来てしまったのです。
ゆとり教育のメリットは、従来の知識に重きを置いた詰め込み教育と異なり、教育を受ける人独自の経験や思考に重きを置いている点です。個人の個性を奪い否定して、誰も劣ることなく均等な知識を得るための教育は、国家単位でみると有益なのかもしれませんが、現代の多用化するニーズに寄り添うことはできませんし、個人の満足度を下げることに繋がってしまいます。特に、インターネットが発達し生き方が多様になった今、個人が個性を伸ばし満足感のある人生を過ごすために経験や思考を重視するゆとり教育は良いと思います。 やはり学力が下がった点が良くないと思います。総合的な学習といった授業が始まったりしましたが、授業内容が削減された代わりに導入された科目で、これと言って何かが身に付いたとはあまり感じません。学生の頃は土曜日が完全に休みになったり、授業時間が減って喜んでいましたが、大人となった今では授業内容を削減しないで教えてほしかったなと思います。社会人になってからも、失敗するたびに何かとバカにされますゆとり世代。ゆとり教育は失敗だったと思います。
相対的に学校での授業数を減らすということはとても良い試みだったと思います。自身の経験から学校での教育内容は「詰め込み過ぎ」であったと感じていたため、ある程度ゆとりを持たせようという考えに間違いはなかったと今でも考えています。私の子は所謂ゆとり世代ですのでその生活を目の当たりにして自由な時間が多く学校以外の教育に接する時間を持てたことに有難さを感じながら子育てをしていました。教師による成績のランク付けも緩やかになったのはとても良かったと思います。 ゆとり教育は、個性を重視するあまり最低限の知識や常識を得られない人たちを生み出しています。個人の経験や思考を鍛えるようにするあまり、適当か不適当か判断するのが困難になっており、結果的に「何が正しくて、何が間違っているのか」を伝える場面が減少しています。また、ゆとり教育によって言われたことを鵜呑みにするだけでなく、原因や因果関係を考えるのが一般的になりました。その結果、取り組む前から「なぜ取り組むのか」「どうしてこうなるのか」ばかりを考えてしまい、新しいチャレンジに消極的になっています。そのため、経験や思考に偏重するゆとり教育はよくないと考えます。
ゆとり教育を実践することによって通常の机上の勉強だけではなく、空いた時間で部活動や社会活動、家族との交流時間等が生まれるのは非常に良いことだと思います。幼い間に机上の勉強だけではなく様々な経験をすることで何をしたいかを見つけることができるのは大きな人生にとってのメリットになります。そこに同級生や大人といった客観的な意見をとり入れて、子供がどのような適性を持っているのかを見極めることができるからです。 ゆとり教育により時間に余裕を持てるようになったからといって全ての子供が平等に他の教育の機会を得られたわけではありませんので、そのことはかえって格差を生んでしまったように思います。時間があればあるだけ遊んでしまうのであればどうしようもありません。学力の低下はこの点に問題があったのだと思います。ゆとり教育が始められる以前から学力低下を危惧していた親御さんはそれなりの教育を我が子に受けさせその結果学力の差が開いてしまったのではないでしょうか。
かつての教育方針は、知識を詰め込む事しか考えておらず、子供たちに過大な負担を強いていました。それを反省して登場したのが、ゆとり教育です。ゆとり教育になってから子供たちは、ゆとりを持って勉強に励めるようになり、勉強を負担に感じる事が少なくなりました。それによって子供たちは、遊べる時間が増えるようになり、学校の勉強では学べないような事を、たくさん学べるようになりました。この様にゆとり教育は、子供たちにとって、有意義のある物であったと言えます。 ゆとり教育を推進するあまり小学生や中学生が本来身に付けるべき最低限の計算や漢字学習、作文能力などがおろそかになってしまうところは非常に難しいところです。もちろん家計に余裕があれば学習塾や家庭教師などで行うことができるのですが家計が苦しい家庭はなかなかこのような補修ができません。結果的に収入の格差が学習能力の格差につながると言う悪い傾向につながりかねません。もちろんこれは学校で解消すべき問題なのですがゆとり教育で学習時間が減っている以上は難しい状況になりつつあるのが問題ではないかと思います。

参考サイト
コトバンク Wikipedia