メリット デメリット
不妊で悩むカップルでも子どもを持つことができる 血が繋がっていないことに疑問を覚えてしまうこともある
大人になってからでも養子縁組は可能 大人になってからだと本当の家族と言うのに違和感を感じることもある
先進国では一般的である 日本では養子縁組を公表する人はあまりいない
孫を養子にした場合、相続税を一代飛ばすことができる 子どもが懐かない可能性がある
子どもに遺産を相続することができる 親族間の遺産相続トラブルのリスクが高まる
養子縁組をして相続人を増やすことで相続税の基礎控除が増える 過度に相続税節税対策をやりすぎると、税務署に否認されることがある
養子縁組をして相続人を増やすことで生命保険の非課税枠が増える 実の親が急に現れる可能性がある
養子縁組をして相続人を増やすことで死亡退職金の非課税枠が増える 幼い子どもを養子にした場合、成長してから事実を伝える時期に悩む

賛成意見 反対意見
うちの母は若いときに両親を亡くしていて、55歳の時に長年近所付き合いをしていた80歳のおばあさんと養子縁組をしました。理由は身寄りがいないので、亡くなった後の後始末をしてほしい、あと少しだけど財産があるので、それを贈りたいということでした。母は当然ですが父と結婚しているので、日本では夫婦同姓のため、養子縁組をしても名字は変わりません。そのため子どもである私にも全く影響はありませんでした。実際は亡くなってからだけでなく、おばあさんの具合が悪くなったときなどの入退院の手続きもありましたが、養子になっていたため実子と同じようにスムーズに済みました。身寄りがいない高齢者の遺産は国庫に属してしまうため、信頼できる方と養子縁組をしておくことができると良いと思います。 母のケースに限ったことかもしれませんが、やはり大人になってからの養子縁組は本当の家族のようにはいきませんでした。私にとっては祖母となったわけですが、私自身も20歳を超えていたためやはり近所のおばさんだった人を「おばあちゃん」と呼ぶのは抵抗がありました。また母は養子なので法律的には実子と同じになりますが、やはりずっと遠慮はあり養親がだんだん認知症の症状が出てきたころは、施設に入る入らないでかなりいざこざがありました。実子なら多少強引にでも決めることが出来たと思いますが、そこの溝は埋まらぬまま晩年の介護はかなり大変でした。子どもの養子縁組ではなく、大人になってからの養子縁組はまた違った問題もあることを覚悟する必要があるようです。
再婚などする時に相手方に子供が居るケースが多々あると思いますが、男性の姓に変わります。この時は勿論承諾して男性の姓になります。本人ではなく再婚者同士の確認かも知れませんが、一緒に生活を始めて小学校、中学校と成長して行き社会人になり、結婚をすると男の子の場合はその男性の姓を継ぎ妻、子供が出来れば又その姓を継いでいきます。子供が無く姓が途絶えてしまう事を考えれば良いのでは無いかと思います。 養子縁組によって、うまく行く家族ばかりでは無いと思います。相性が合わなかったりして、関係性がこじれてしまうと、やっぱり、血がつながっていないからかもしれない?とお互いに悩むことになるかもしれません。また、養子縁組をして引き取った後に、夫婦に血のつながった子供が出来た場合、その関係性が難しくなることもあると思います。また、養子縁組をした後に、もし、血縁関係のある親が現れた場合、その関係性はすごく難しくなると思います。
養子縁組の制度はとても良いと思います。日本では児童養護施設で育つ子供が多いと言われています。さらに不妊に悩むカップルも多く、子供を持つことをあきらめた夫婦も多いです。そのような環境を改善できるのは、やはり養子縁組。子供は実親の元で養育されるのが一番だとは思いますが、なかなかそうはいかない状況の子もいます。そのような子にとっては、たとえ実親でなくても、里親の元で愛情を注いで育ててもらったほうが情緒の面でも良い影響を与えるでしょう。 例えば養子縁組をしてその子が年頃になり軽犯罪でも起こした場合、本当に許せるのかが心配です。気持ちの問題だと思いますが、中々難しいかも知れません。もの心付いて養子縁組をした場合は何となく懐かない気もします。大人になって家を出て行き生活を始める様になれば、段々疎遠になって行くのでは無いでしょうか。それらを考えると何だか寂しい気もします。20歳になれば本人の意思で旧姓に戻す事も出来るそうです。矢張り将来の設計はしっかりと建てて養子縁組をしないといけないと思います。
少子高齢化が進む中にあっては、どうしても子供が欲しくてもできない家庭にとって養子縁組の仕組みは非常に大きなメリットを生み出すと思います。養子縁組と言う制度を使えば全く水も知らずの子供を戸籍上自分の子供に入れるのではなくある程度見知った人間を戸籍を入れるわけですから非常に心配もなく、自分自身の跡継ぎである子供を作ることができます。私のつながりよりもこうした養子縁組の方がつながりが強くなる可能性もあります。 養子縁組の制度の中で良くないと思う点は、実親の権利が強すぎることです。子供に全然会いに来なかったのにある程度大きくなってから突然面会にくることもあるそうです。特別養子縁組でない限り、親権は剥奪されません。しかしどのような理由で児童養護施設に預けたとしても、面会に来ないようであれば親権は剥奪されて然るべきだと思います。日本で上記のような状況があるにもかかわらず養子縁組がなかなか進まないので、実親の親権の強い点については良くないと思います。
親が居ない子供にとっては、親元で育つことが出来るのは、児童施設で育つよりも良い事だと思います。また、事情によって子供が出来ない夫婦に養子と言う形で子育てが出来るのは、とても良い事だと思います。本当の親子関係が無くても、一緒に暮らすことによって、愛情が生まれ、子供は愛情を受ける喜びと共に成長し、両親も子供を育てる喜びを感じる事が出来て良いと思います。また、それにより、児童施設でかかる費用の節約にもなると思います。 養子縁組は言い方を変えれば子供が欲しい親がエゴをPRすると言う考え方もできます。子供のほうは親を選ぶことができるのではありません。ですから、自分自身の記憶がない中で養子縁組を組まれた場合は大人になってから実際に血のつながりがないことを知らされるわけであり、その衝撃は個人でなければわからないはずです。ですから養子縁組を行う場合にはどのように子供に事実を知らせるのかを明確にしておかなければ大きなトラブルにつながる可能性があります。

参考サイト
ベリーベスト法律事務所 Wikipedia