医療法人

メリット デメリット
個人と法人の資産を明確に分類することができる 法人設立に様々な手続きが必要
個人の所得税と住民税の負担を軽減することができる 法人設立にコストや時間がかかる
個人と比べると社会的信用度が高い 一般の法人と同様に毎年税務会計関係の書類を提出する
分院や老人ホーム運営などの事業も可能となる 個人とは異なり、簡単に辞めたり廃業したりできない
事業継承が比較的容易である 利益が発生しても配当を出すことはできない
家族を理事に就任させ、支払い所得の分散を行える 社会保険への加入義務が発生する
個人よりも節税対策を取りやすい 非営利法人であるものの法人税が発生する
個人と比べると税制面で有利な点が多い 税理士や弁護士に対する顧問料が必要

みんなの賛成意見 みんなの反対意見
医療法人は病院の建物などを法人の持ち物とすることができるので個人の資産と区別することで経営しやすくなる点が良いと思います。

また個人では「趣味」とみなされるゴルフなども法人では「交際」とみなされ経費に計上できるようになります。

理事長に退職金を支払うこともできますし、引退する際も次の世代に相続という形ではなく出資金(事業のためのお金)を移行させるという形が取れるので、相続税の節約になります。

個人であれば3年間しか認められない繰越損金が7年間に伸びるという利点もあります。
営利法人ではないのに公益法人でもないので税制面での恩恵が受けられず、法人税を支払わなくてはならない点が良くないと思います。しかも剰余金の配当ができません。

また法人では医師国保に加入できません。医師国保は収入によって負担額が変化することなく一人当たり幾らなので国民健康保険よりも割安になることが多いだけに、それが利用できないのは良くない点です。

個人とは違い最高決定は理事会ですので、法人の持ち物やお金を個人の財産のように扱うことは院長といえどもできないという点もあります。
病院を個人で経営していたとして、法人なりして医療法人化することのメリットの一つは、税金です。個人経営の場合は所得税、医療法人ですと法人税をおさめることになります。

所得税は累進課税方式となっていて、儲ければ儲けるほど段階的におさめる税金も高くなります(最高40%)。中小法人の法人税の税率は、所得金額800万円までは所得金額の15%、所得金額800万円超では25.5%となっています。

例えば、1800万円超の所得(税率40%)があったとすると、個人経営だと所得の金額×0.4から控除額2,796,000円を差し引いたのが所得税の額となります。

一方、中小法人の法人税ですと所得額が1800万円超ならば税率は25.5%となりますので、儲けが大きくなればなるほど医療法人の方が税金を納める額が低くなります。
会計処理については、法人なりして医療法人となると、個人経営のころと異なり、複雑になります。

逆に、きちんとした会計状況であることで信用度はますかと思いますが、どんぶり勘定をこのむようなタイプには決算の手続きが、煩雑だと感じるかもかもしれません。

ところで、医療法人は、経済活動で外部から得た利益を構成員へ分配しない非営利法人です。

剰余を分配しないということろがデメリットかと思われますが、更にデメリットともいえるのは、同じく非営利法人とされる他の公益法人、社会福祉法人、学校法人、宗教法人は非課税であるのに、医療法人は法人税を課税される点です。
個人事業者の場合は、売り上げの全てに税金が掛かってきます。法人化して給与として報酬を受けるようにすれば、給与所得控除が受けられて、結果として収入が増えます。

また個人で使用する物でも法人名義で購入すれば経費として認められ、個人としての支出を軽減させることが可能です。

経営者の収入の増加と安定、そして、法人内に資金が溜まるようになりますので、双方合わせて安定的な医療の提供という面で大きな意味があると思います。
簡単に医療法人が出来る訳ではありません。その手続きは非常に煩雑なものです。

届け出書類を個人で作製、提出するには十分な知識が必要になり、前持って業務の合間を縫って勉強しなければなりません。外部に依頼した場合にはその費用も必要になります。

また医療法人化後も書類手続きが発生します。つまり本来の医療業務に集中する時間が削られる結果になってしまう医療法人化は、安定的な医療の提供に影を落とす事になりかねないと思います。

参考サイト
厚生労働省 日本医療法人協会