メリット デメリット
ビル全体のエネルギー最適化ができる 多額の初期投資が必要となる
テナントごとに使用電力を確認することもできる 各テナントが節電に繋がる行動をとらない可能性もある
コージェネや太陽光発電などで自家発電ができる 機器の操作方法を覚える必要性が生じることもある
蓄電池やコージェネが非常用電源としても活躍できる エネルギー設備は定期的なメンテナンスが必要
非常時の緊急避難場所としてビルを役立てることができる エネルギー設備はどれも寿命がある
企業やブランドイメージの向上に繋がる可能性がある スマートハウスと比べて知名度が低い
近未来的な良いイメージを持たれている 企業が行うべきことで、個人にはあまり影響はない
スマートビルに入居していること自体が話のタネになる まだまだスマートビルの数が少なすぎる

賛成意見 反対意見
スマートビルとは、聞き慣れない比較的新しい言葉ですが、現在流行しているスマートハウスのビルバージョンのことです。

太陽光発電、蓄電池システム、地熱発電システムなどの次世代エネルギーシステムを導入し、電力などの光熱をBEMSシステムで見える化したビルであります。

光熱消費の多い企業が導入すると、地球温暖化防止などの地球環境に高いレベルで貢献できるので、企業での導入は賛成です。地球環境の配慮なくして、企業の存続はありえないので、積極的に導入すべきだと思います。
スマートビル導入の問題点は、導入コストがかなり高いということに尽きると思います。

次世代エネルギーシステムは市場で販売され始めて、まだ数年であり、まだまだ発展途上の分野であります。開発、及び量産スピードが遅いためにコストがなかなか下がらず、導入が進んでいない気がします。

また、どの企業においても、地球環境改善の重要性は少なからず考えていることと思います。しかし、インフラに設備投資できるほど余裕のある企業は少ないのではないでしょうか。
IT技術などによってどんどん複雑になるビジネスのためのオフィスビルを、スマートビルとして効率よく管理することは、もはや必須条件だと思います。省エネという観点からもそうでしょう。

また、実際に働くビジネスパーソンにとっても、設備が整い快適で利便性の高い、働きやすい環境を提供するという点で、スマートビルは重要だと思います。

働く環境がよければ、従業員一人ひとりにとってだけでなく、会社としての生産性が高まるという利点も考えられます。
ビルの管理システムが、どんどん複雑化してしまうことは、問題だと思います。複雑になるほど、何らかのトラブルが起こったときに大きな問題につながりやすいのではないかと考えられます。警備上の問題も重要になります。

また、一様に同じようなスマートビルが建ったオフィス街は、無機質な感じで、都市の景観を異様なものにするところは、あまり賛成できません。

就業環境が快適なのはいいことですが、年中同じ快適な環境のオフィスというのは、工場みたいで面白みがない気もします。
スマートビルディングの良い最大の理由は、省エネに繋がるという点です。外的な環境(天候、気温等)だけではなく、内的な条件(使用状況、人数、用途等)に応じて、最適な設備の稼動パターンを決定し、運転させることができます。

最近の機器は、使用条件によって機器効率が大きく変わる(例 空調機は部分負荷運転のほうがCOPが高い)ため、機器ごとの稼動条件を踏まえて運転させることが出来れば、より省エネに繋がると考えられます。
スマートビルディングの良くない点としては、過剰な設備になりがちになり、イニシャルコストが増える点があげられます。建物のエネルギーマネージメントのためには、様々な設備が必要になるので、初期投資の多さは避けられません。

また、設備が多くなることで、そのメンテナンス業務も増えるため、作業負荷・費用の増大に繋がります。

あと、スマートビルディングに使用される設備は、最新機器が多くなるため、その設計仕様を理解している人がいないと、設備更新や設定変更において、正しく実施されない恐れもあります。
スマートビーティングは非常に良い考えだと思います。東日本大震災以降、電力の需給バランスが見直しを迫られている中、スマートビルディングによって省エネ化を図るのは大変すばらしいことです。

電力を消費両を監視し、需要家に省エネのマインドを植え付けることで、一人一人が意識し社会の電力消費量が低下するという利点があります。

またビル同士が連携してビル群全体の消費量さげるということもすれば、さらに効果のあることではないでしょうか。
スマートビルディングの良くないと思う点は、それが本当に全体の電力消費量の削減に寄与するかという点についてです。確かに電力システムをスマート化することにより、ピーク電力の削減効果があることと思います。

しかし全体としての電力消費量がどうかと考えた時、どうなのかという問題があります。また設備投資にお金掛かり、なかなか踏み出すことが難しいのではないかと思います。

既存のビルすべてにスマート的な考え方を導入することは、コスト面で大きな問題があるのではないでしょうか。

参考サイト
みんなの自然エネルギー NEC